Canon歴16年信者がSONYに乗り換えた話
各メーカーがこぞってデジタルミラーレスの開発を進め、様々な選択肢が揃ってきた2021年、今更ながらずっと愛用してきたCanonのデジタル一眼機材一式を手放しSONYでミラーレスシステムを組みなおした話をグダグダとしてみます。もしかすると私同様に Canon機材で撮り続けたいけれど、他のメーカーに乗り換えようかと悩んでいる人にとって少しは参考になるかもしれません。(大半の人にとっては何も得るものが無いページです)
目次
キッカケ
私は Canonが好きです。
安心して使える堅牢性と性能、そして描写と色、使っていて自分に一番フィットしたのが Canonでした。
2005年にはじめて自分で買ったカメラがEOS Kiss Digital N、それ以降16年間様々な本体やレンズを使い続けてきました。プライベートでは軽量と価格重視でAPS-Cでシステムを組み、仕事ではフルサイズでシステムを組んでいます。
プライベートでは風景・星景を取ることが多く、星のためにフルサイズが欲しいけれども撮影で山登ったりするので軽量が良く・・・といった天秤にかけた上でAPS-Cに落ち着いていました。
そんな私がこれまで揃えていた機材を全て手放してまでSONYフルサイズミラーレスへ移行した大きな要因は「コロナ禍」「レンズラインナップ」「価格」「今後」の4つです。
Canonを手放した理由
一番大きな要因は「レンズラインナップ×価格」です。 CanonはRFマウントになってから基本的に自社でレンズを揃える方針を取っており、サードパーティー製レンズが殆どありません。
この背景として、真偽は不明なもののレンズ・本体間の暗号方式が変わったので解析が困難、特許技術を組み込んだためサードパーティー製が困難、といった話が出ていますが、真実はともかく、サードパーティー製レンズを製造する大手のSIGMA社や Canon幹部の話など総合すると、今後もすぐにレンズが出てくる予想が全く出来ません。
サードパーティーでなくとも純正のラインナップが充実してきているので問題ないと考える方もいるかと思いますが、仕事としてのシステム構築ならばいざしらず、プライベートではAPS-Cでシステムを組んできた関係上、さすがに純正だけで一式揃えるのは私にとって投資額が多くなりすぎて厳しかったのです。
また、サードパーティーそれぞれのレンズ特長で写真を楽しみたい、といった選択肢を削る方針は正直ガッカリしています。マウントアダプター経由でEFマウントレンズを使えばいい、という余地は残されていますが、それならばそもそもRFマウントの本体を使う必要性もありません。
EOS Rが出てから仕事ではRF 28-70mm F2と共に使い倒しつつ、プライベートでは安価な本体およびサードパーティー含めレンズの選択肢が広がってから購入することを楽しみに待ちの姿勢を続けましたが、はや3年が経ち、今後も状況の好転に期待出来ないことが、 Canonに見切りをつけた理由です。
東京在住の私にとってコロナ自粛や緊急事態宣言は行動を制限するとても大きなストレスでしたが、自分が誰かを感染させてしまう可能性を考え、県外移動はもちろんのこと外出すら極端に制限して生活していました。2020年3月以降で写真を撮りに出かけたのはゼロ、趣味の1つを完全に制限した生活を送っていました。
2021年9月後半、ワクチン接種率上昇と共にピークアウト傾向があり、ようやく緊急事態宣言の解除が決まりました。外出ができるという期待と、1年半程の趣味自粛で改めて感じたのは「やっぱり写真を撮りたい」ということでした。
いつまた自粛が必要にになるか分からないのと、時間には限りがあるという当たり前のこと、そして先述の要因によりこれ以上 Canonを待っていても撮影機会を減らし続けるだけになる可能性があること、これらを改めて考えた際に「後悔したくないな」と感じ、そう感じた日の夜には買い取りの手配を完了させていました。
SONYを選んだ理由
踏ん切りがついてからの行動は早かったのですが、それはこれまでずっと各社のミラーレス機器やレンズラインナップを比較し、価格の推移を追いかけていたためでした。
SONYはミラーレスカメラの先駆けとしてアドバンテージがあり、性能も開発初期の頃と比べ格段に高く安定している点、そして純正で揃える場合でもCanonより安く揃えられる点が魅力です。またSONYは幅広い機器開発をしていることもあり細かいところに気が利いていて、ユーザーの意見反映も比較的早い印象があります。逆に迷走することもありますが、総じてメリットの方が多いと感じます。もちろんNikonなども検討しましたが、総合的に考えるとCanonを手放すことがあるならSONYと決めていました。
そして、一番大きな要因としてツァイスレンズを使いたかった事です。 Canonに染まるキッカケが描写と色だったように、ツァイスも特有のボケ感や色味が好きで、揃えたいレンズでした。
もちろん諸手を挙げてSONYを選んだわけではありません。山や海で一晩中撮影することが多いので防塵防滴の弱さは最後まで判断に悩みました。色味などの絵作りはCanonの方が好きなもののSONYは本体やバージョンで結構変わるのでRAW現像前提で気にしない考えでしたが、堅牢性だけは乗り換えが終わった今でも不安なままです。
さいごに
なんやかんや書いていますが、乗り換えた今でも Canonは好きです。マウントも自社製品特化にするのも商業的戦略としては理解出来ますし、高性能・高画質ゆえに高価になるのも理解しています。潤沢な予算があるならば Canonを続けていたと思いますし、レンズ問題が無ければR6を購入していました。
今回CanonのAPS-Cデジタル一眼一式を売却し、SONYのフルサイズミラーレスへと移行しましたが、重要なのは写真であってカメラでは無いので、機材ばかりに囚われ過ぎないで写真を楽しんでいこうと思います。
スマホカメラ高性能化とともにカメラ市場は縮小し続けていますが、写真を趣味として続けてゆきたいと考えている私のようなライトユーザーにとっては、お手頃な値段で永く販売を続けて欲しいと願うばかりです。